【書評】『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』世界はどんどん悪くなっているという誤解

Book

こんにちは。
最近何かと疲れやすいsasaki(@sasaki_holiday)です。

今回ご紹介する1冊は世界的大ベストセラー『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』です。

ずっと気になってはいたのですが、ついつい積んでしまい(電子書籍だから積むという表現が正しいのか)つい最近やっと読むことが出来ました。

あのMicrosoftの創業者ビルゲイツが大絶賛した1冊です。

では、この本ってどんな内容なの?っていうと、「ちゃんとデータに基づいて世界を見ないと色々と間違うよ」って感じの本(笑)

この本の冒頭では世界の事実に関する13のクイズが3択で出題されています。

例えば「現在、低所得国に暮らす女子の何割が、初等教育を修了するでしょう? A:20% B:40% C:60%」みたいなクイズです。

で、このクイズを世界中の知識人などに出題すると正答率はランダムに答えても約33%になるはずが、それを大きく下回るとのこと。

実際に私も考えてみましたが、余裕で正答率は3割以下でした。

この現状を著者であるハンス・ロスリングは「チンパンジー以下」と例えています。

だってそうですよね、チンパンジーが適当に選択肢を選んでも正答率は33%程度になるはずなんですから(笑)

では、なぜ知識人を含む多くの人間がこのクイズで間違ってしまうのか。

それは「ドラマチックすぎる世界の見方」が原因だと言います。

じゃあ、そんなドラマチックな見方ではなく事実に基づいた世界の見方をするためにどうしたらいいのって言うのがこの本のメインです。

はい、本のザックリとした内容はこんな感じで早速実際に私がこの本を読んでみて感じたこととかを書いていきます。

世界は悪くなっているという大きな誤解

この本を読み終えると、心が軽くなります。

なぜか。

日々、世界は悪い方向に向かっているという漠然とした誤解から解放されるからです。

世界情勢を伝えるニュースやドキュメンタリーを観ていると、アフリカでは学校に通えない子供たちが朝から晩まで労働をして、1日に1ドル程度の生活をしているとか、内戦に巻き込まれて悲惨な生活をしている映像、キレイな水を飲むことが出来ない人々。。。

みたいなことをよく目にします。

そして、世界の格差は広まり、あたかも一生抜け出せない貧困が速度を増して拡大している印象を持ちます。

しかし、本書では決してそんなことはなく、確実に世界は良い方向に向かっていると言います。

確かに、ニュースやドキュメンタリーで映し出されるような極度の貧困は世界に存在します。

しかし、多くの貧困層が極度の貧困から抜け出して、世界の大半の人間は中流層に位置するというのです。

そしてそれは確実にデータから読み取ることが出来ます。

事実が示す世界の真の姿は決して想像しているような悲惨なものではなく、そこには緩やかで地味だけど着実に良くなっている本当の姿があるのだと考えると気分が楽になります。

時を重ねるごとに少しずつ、世界は良くなっている。何もかもが毎年改善するわけではないし、課題は山積みだ。だが、人類が大いなる進歩を遂げたのは間違いない。これが、「事実に基づく世界の見方」だ。

ハンス・ロスリング;オーラ・ロスリング;アンナ・ロスリング・ロンランド.FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣(Kindleの位置No.239-241).日経BP社.Kindle版.から引用

ドラマチックな本能に気が付くとこの本自体も疑わしくなる矛盾

なんていうか、この本凄い面白いんですよ。

良くも悪くも。

ただそれだけに、この本自体が多少ドラマチックに作られている気もしちゃうんです(笑)

最初は、「へぇー」とか「確かにな」とか自分の中の誤解や間違ったものの見方に気が付く感覚があります。

そして読み進めていくと、徐々に自分の中でドラマチックな本能を抑えられるようになってきます。

そして後半まで読んでくると、果たしてこの本の内容もドラマチックなんじゃないかと思ってくるわけです(笑)

他の方もレビューなどでチラホラ書いていますが、そもそもこの本の中で使われているデータ自体も恣意的な部分を感じるんですよ。

「そりゃ、そのデータを切り出せばそういう結果になるだろうね」みたいな。

ただ、その辺は読者をひきつける一種のパフォーマンス程度に読むのがおすすめ。

この本の本質って、あくまでファクトフルネスという考え方であって、事実を捉えるための方法と注意点なんです。

あんまり、気を張ってガッツリ腰を据えて読もうとするとちょっと違うっていうか。

そういう意味では、非常に読みやすいし、堅苦しくなくて面白いのは確かです。

普通に軽い気持ちで読めるし、読後は気持ちが軽くなるし。

ただ、過度な期待はしちゃだめって感じかな(笑)

別にこの本を読んだからと言って、知識が身に付くわけでもないし、統計の勉強が出来るわけでもないです。

あくまで、考え方の話。

そこをわきまえて読めば、得られるものも多いし、面白いしかなりの良書。

『FACTFULNES(ファクトフルネス)』を読んだまとめ

何回も言いましたが、この本は面白いです。読みやすいし。

そして、つい無意識に陥ってしまうドラマチックな本能を再認識できます。

この本を読み終えると、世界が生き生きと見えてきます。

世界の距離感が縮まるというか。

目の前のショッキングな情報を鵜呑みにするのではなく、一呼吸おいて自分がすべき、考えるべきことが見えるはずです。

そして、事実を見ることで不要な恐怖や不安から解放されて、自分の対処すべき問題が見えてきます。

世界のささやかでも着実な進歩は気持ちを軽くしてくれます。

良いと悪いは常に両立していることに気が付きます。

なんか世界の事実って言うと、恐ろしいことが書かれているのかと不安になりますが、心配する必要はありません。

まぁ、面白いからまだ読んでない人は読んだほうがいいと思います。

以上、ご精読ありがとうございました。

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